千一夜物語マルドリュス版|船乗りシンドバードの第三話

船乗りシンドバードの物語の第三話
 そしてこれは第三の航海である

人喰い巨人と大蛇、襲いくる危機をシンドバードは機転で乗り切る。

枠深度 3
話し手 船乗りシンドバード
聞き手 荷かつぎシンドバード
夜々 第298夜-第301夜
相当範囲 第4巻pp.455-473
枠構造
千一夜物語(最外枠)
船乗りシンドバードの物語
船乗りシンドバードの物語の第一話 そしてこれは第一の航海である
船乗りシンドバードの物語の第二話 そしてこれは第二の航海である
船乗りシンドバードの物語の第三話 そしてこれは第三の航海である
船乗りシンドバードの物語の第四話 そしてこれは第四の航海である
船乗りシンドバードの物語のうち第五話 そしてこれは第五の航海である
船乗りシンドバードの物語のうち第六話 そしてこれは第六の航海である
船乗りシンドバードの物語のうち第七話 そしてこれは第七の最後の航海である

あらすじ

作者が語る「千一夜物語」の、
作中人物であるシャハラザードが語る「船乗りシンドバードの物語」の、
作中人物である船乗りシンドバードが語る。

 巨額の富を築いたシンドバードはしばらくするうちにまた贅沢な暮らしに飽き、冒険を求めて船出した。しかし船は逆風に運ばれて不吉な島に流れ着き、シンドバードたちはその島に住む不気味な毛むくじゃらの獣たちに船を奪い去られてしまう。島に置き去りにされたシンドバードたちは大きな御殿を見つけて中にはいるが、そこは人喰い巨人の住処だった。船長をはじめ、仲間たちは一夜に一人ずつ喰われていく。シンドバードたちは焼串で巨人に反撃し、わずか三人になって筏で島を脱出する。しかし新たにたどりついた島には大蛇が棲んでおり、シンドバードの仲間は二人とも丸呑みにされてしまう。シンドバードは自分の体に板をくくりつけて呑まれるのを免れる。翌朝、島の付近を通りかかった船にすくい上げられたところ、その船長は前回の航海の際にはぐれた船長であったことがわかり、シンドバードは財産を取り戻して無事バグダードに帰り着く。

豆知識
嘆きのしぐさ 表現 われとわが顔を激しく打ち、髯の毛をむしり、自分の着物を引き裂き、ターバンを床に投げつける。 第4巻p.456
多数と勇気 格言 多数は常に勇気に打ち勝つことは確実。 第4巻p.457
人喰い巨人 挿話 島の御殿に人喰い巨人が住んでいて、迷い込んだ旅人を串に刺して炙って喰ってしまう。 第4巻p.459
大蛇から逃れる方法 挿話 人間を一呑みにできるような大蛇がいる。大きな材木を体に結びつければ呑み込まれない。 第4巻p.467
牝牛のような魚 知識 第4巻p.473
驢馬に似た魚 知識 第4巻p.473
海の真珠母から生まれる鳥 知識 第4巻p.473
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