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千一夜物語 物語
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船乗りシンドバードの物語のうち第五話
 そしてこれは第五の航海である

基礎データ
夜々 307夜〜第308
ページ vol. 4, pp494-506
枠レベル 2
話者 船乗りシンドバード
えっち度 (なし)
船乗りシンドバードの物語
船乗りシンドバードの物語の第四話
船乗りシンドバードの物語のうち第六話
枠構造
千一夜物語(最外枠)
船乗りシンドバードの物語
船乗りシンドバードの物語の第一話
船乗りシンドバードの物語の第二話
船乗りシンドバードの物語の第三話
船乗りシンドバードの物語の第四話
船乗りシンドバードの物語のうち第五話
船乗りシンドバードの物語のうち第六話
船乗りシンドバードの物語のうち第七話

あらすじ

 贅沢に飽きたシンドバードは今度は自ら船主となって出航した。しかしある島に停泊したとき船客たちが何も知らずに怪鳥ロクの卵から雛を引きずり出して焼肉にしてしまったので、両親のロクの報復を受けて船は沈んでしまう。シンドバードはある島に流れ着いて川にさしかかったところ、川を渡りかねている老人がいたので肩車で渡してやる。しかしこの老人は、相手が死ぬまで肩の上にしがみつくという恐ろしい「海の長老」であった。シンドバードは海の長老を担がされたまま日々を送るが、あるとき葡萄酒を作ることを思いついたところ、海の長老がそれを飲んでフラフラになったので運よく長老を振り落として殺す。シンドバードは別の船に救出されて島を出、別の島にある「猿が町」で椰子の実を集める。これを元手に真珠を採取して大金持ちになったシンドバードは無事バグダードに帰還する。

解説

【第五の航海に出た理由】

第五の航海の物語をするにあたって、船乗りシンドバードは航海に出た動機の説明から始めている。

私は第四の航海から戻りますと、悦びと楽しみと慰みのうちにすっかりひたりきって、ほどなく、もう過去の苦しみも忘れ果て、目覚ましい行為と自分の稀代の冒険しか、思い出さないような有様でした。従って、いろいろの人々の住む国々のほうへと、新たな航海を唆かす私の魂に、私が従わずにはいなかったと申し上げても、皆様これを怪しみなさることはございません。(v4p494)

 うん。もう怪しまない。

ワンポイント・メモ

挿話 海の長老 川の手前でたたずんでいる老人。親切心を起こして肩車をしてやると、絶対に降りようとしない。(v4p498)
知識 葡萄酒をつくる (v4p500)
表現 頭蓋は割れ、血は肉に混ざった。(v4p502)
表現 呪いの詩句 なにとぞアッラーは、けっしてきゃつの魂を憐れみたまわぬように。(v4p502)
挿話 椰子の採取法 高い椰子の木の上に住んでいる猿に小石を投げつけると、怒って椰子の実を投げ返してくるので、地面に落ちたものを楽々と収穫する。(v4p504)

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