フランス文学ゾラ|ムーレ神父のあやまち

ムーレ神父のあやまち

ルーゴン・マッカール叢書第5巻(Les Rougon-Macquart 5)
ゾラ [長編小説] La Faute de l'abbé Mouret, 1875

あらすじ

南仏の小村に赴任した敬虔な神父セルジュは、妹のデジレとともに信仰に身を捧げる毎日を送っていた。だが、ある日熱を出して記憶を失ったセルジュは、野育ちの開放的な少女アルビーヌに介抱されるうちに彼女を愛してしまう。やがて記憶が戻り、セルジュは信仰と愛との葛藤に悩みながらアルビーヌへの愛を断ち切ろうとするが……。

梗概

ルーゴン・マッカール双書第5巻。ゾラが双書における「休息と気晴らし」と呼んだ幻想的な小説のうちの一編で、パラドゥの園で展開する清純な愛の物語はゾラのロマン主義的な出自を色濃く窺わせる。

翻訳(訳年の新しい順)
編訳者 訳年 注記 文献
清水正和・倉智恒夫訳 清水正和
倉智恒夫
2003 藤原書店『ムーレ神父のあやまち』

被言及

「(…)ジャン・ジャック・ルソーの『懺悔録』、さらに言語道断なのは、いや、ごめんくださいまし、あのゾラのけがらわしい小説『ムレ神父の罪』でした」(ビノ神父)

『チボー家の人々』(マルタン・デュ・ガール) 強調は引用者

作中人物ビノ神父により、『告白』(ルソー)と並んで、言語道断な本のうちに挙げられている。

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