フランス文学モーパッサン|オトー父子

オトー父子

モーパッサン [短編小説] Hautot père et fils, 1889

あらすじ

頑強な地主オトーは、狩猟の解禁日、銃の暴発事故で瀕死の重傷を負う。息子のセザールひとりを死の床に呼び寄せたオトーは、妻の死後ルーアンに愛人をつくっていたことを告白し、その後の彼女の世話と財産の分与を息子に託して息絶える。父思いの息子セザールは動揺しながらも、その週の木曜日、愛人カロリーヌ・ドネを訪問し、義理の弟であるエミールとも対面する。オトーの死を伝え聞いたカロリーヌは激しく嘆き悲しみながらも、セザールに対しこまやかな気遣いを見せるのだった。翌週、財産分与の相談のため再びカロリーヌを訪ねたセザールは、カロリーヌの優しさに好意を抱く。セザールは父の残したパイプを借りて感動し、エミールとも親交を深める。カロリーヌは来週もまた訪ねてくれるようセザールを誘い、セザールは快くこれに応じる。

翻訳(訳年の新しい順)
編訳者 訳年 注記 文献
太田浩一古典新訳文庫訳 太田浩一 2020 光文社古典新訳文庫『オルラ/オリーヴ園』 所収
太田浩一パロル舎訳 太田浩一 1998 パロル舎『ロックの娘』 所収
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