フランス文学ゾラ|壊滅

壊滅

ルーゴン・マッカール叢書第19巻(Les Rougon-Macquart 19)
ゾラ [長編小説] La Débâcle, 1892

あらすじ

プロシア戦争に従軍した伍長ジャンは歴史的なセダンの敗北に遭遇し帝政の崩壊を目の当たりにする。軍を離れ、戦友モーリスの姉アンリエットに保護されたジャンの眼に、腐敗しきったフランスの実態が露わとなる。折しも首都パリでは、同胞相争うコミューンによってフランスは政変の苦悶を続けていた。

梗概

ルーゴン・マッカール双書第19巻。第二帝政を描き続けた「双書」の実質的完結編として、帝政崩壊を導いた1870年の戦争とパリ・コミューンを丹念に描写する。普仏戦争におけるフランス軍の怯懦と無力とを端的に指摘したこの作品は非愛国的な小説として激しく糾弾され、ゾラの死後に至るまで大きな論争の種となった。

翻訳(訳年の新しい順)
編訳者 訳年 注記 文献
小田光雄訳 小田光雄 2005 論創社『壊滅』
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