フランス文学ロチ|氷島の漁夫

氷島の漁夫

ロチ [小説] Pêcheur d'Islands, 1886

あらすじ

男たちが毎年命を賭けてアイスランド近海へ遠洋漁業に出かけてゆくブルターニュの寒村プルバラネックに、ひときわたくましく腕利きの漁夫ヤンが住んでいた。親友の幼なじみだった令嬢ゴードに好意を寄せるヤンは、もちまえの片意地からゴードにつれなくしてしまうのだが……。

梗概

ロチの五作目の長編小説であり、その代表作とされる傑作。過酷な環境のもとで生きる素朴で平凡な庶民の姿と、そこに暮らす若い男女の悲劇的宿命を瑞々しい筆致で描き出す。漁夫たちの前に展開する大海の絵画的描写にはロチの才能が遺憾なく発揮されている。

翻訳(訳年の新しい順)
編訳者 訳年 注記 文献
吉氷清訳 吉氷清 1978 岩波文庫『氷島の漁夫』
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