物語展開 |
登場人物総覧 |
| 基礎情報 |
| 原題 | Une Ténébreuse Affaire |
| 区分 | 小説 |
| 作者 | オノレ・ド・バルザック (Honoré de Balzac, 1799-1850) |
| 刊年 | 1841年 |
| 準拠文献 |
バルザック『暗黒事件』 (小西茂也訳、新潮文庫、1953年) |
| 関連リンク |
DATA:バルザック |
DATA:『暗黒事件』 |
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| 概説 |
王政復古期のフランス社会の諸相を題材に取り膨大な量の小説を書き続けてきた小説家バルザックは、1842年、自己の作品を「人間喜劇(La Comédie humaine)」の名で総称し、ほとんどの作品をそのなかに含める至った。バルザックはこの構想によって、王政復古期フランスという一つの社会の、総体的な描出と分析を行おうとしたのである。饒舌なほどに具体的な描写を通じて当時の社会環境を丹念に記録し、そこに激しい熱情にとりつかれた非凡な登場人物を配置することによって、バルザックは当時のブルジョワ階級のあからさまな姿を追究していった。 本作『暗黒事件』はその第72巻として位置づけられ、第一部「風俗研究」のうち「政治生活情景」に属するものとされている。バルザックはこの作品において、革命後の動乱から帝政へ移り行こうとする19世紀初頭の混乱したフランス社会を舞台に、複雑に錯綜した政治状勢と政治家たちの露骨なマキャベリズムの姿を如実に描き出した。同時に帝政期における警察・司法の実態をも克明に記録した本作は、『ふくろう党』(1829)と並び、バルザック歴史小説の傑作に数えられている。 |
| あらすじ |
革命の混乱が今なお収まらずフランスの行く末も定かでない第一帝政前夜、亡命貴族のもと所有地を舞台に、貴族・共和政府・第一統領官、それぞれの利害が錯綜した複雑な陰謀が進行していた。亡命貴族のナポレオン暗殺計画に与するサン=シィニュ家令嬢ロォランスやシムウズ家のもと従僕ミシウは、真意を隠した参事院議員マランや警察が派遣した探偵コランタンと、きわどい駆け引きを繰り広げていく。 反乱を企てたシムウズ兄弟の逮捕にロォランスの機知のせいで失敗したコランタンは、この貴族たちへの報復を企て、ゴンドルヴィル荘園現所有者マランを拉致しその邸を捜索するに際して、その嫌疑がシムウズ兄弟にかかるように仕向ける。裁判で刑罰を言渡されたシムウズ兄弟とミシウを救うため、ロォランスはすでに皇帝となったナポレオンのもとへ嘆願に赴くがその努力もむなしい。 関係者の多くがすでに亡く、二十数年の歳月が人々の境遇をも大きく変えてしまった王政復古の時代に至るまで、事件の全貌は闇の中にあった。 |
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