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ロランの歌

基礎情報
原題La Chanson de Roland
区分叙事詩
作者不詳
刊年1100年ごろ
準拠文献
『ロランの歌』
(有永弘人訳、岩波文庫、1965年)
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DATA:『ロランの歌』
SevensCourts『工房L』
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概説
 フランスでは、8世紀以降に俗ラテン語から分化したオイル語が現在のフランス語の原型となり、12世紀から13世紀にかけて、フランス語で書かれた文学作品が登場し始める。そのなかで叙事詩、とりわけ十字軍の遠征に伴う騎士道精神の高まりを背景として、武勲詩(Chansons de geste)と呼ばれるジャンルが成立した。中世フランスの武勲詩のうち現存するものは83編あると言われているが、そのうちの代表的傑作が、『ロランの歌』(La Chanson de Roland)である。
 「ロランの歌」は、フランクのシャルルマーニュ大帝によるスペイン遠征(8世紀末)を舞台にとり、シャルルマーニュの武将であったロラン伯の英雄的な活躍と悲劇的な最期とを描いた、約4000行の詩である。中世フランスの武勲詩としては最古、かつ最高傑作であるとされ、その内容は8世紀を舞台にしながらも、クリスチャニスム対イスラミスムという、12世紀の時代背景を色濃く反映したものとなっている。
 悲劇の英雄ロラン伯、その親友の知将オリヴィエ、裏切り者ガヌロンなど、魅力的な武将を多数登場させ、フランス王シャルルとスペイン王マルシルとの戦いを雄大に歌い上げる。
あらすじ要約
 スペインに攻め込んだシャルル王は、抵抗する最後の勢力サラゴスを和平により屈服させることを決する。しかしシャルルの臣下ガヌロンは、命の危険がある和平の使者に推挙されたことでシャルルの甥ロランを恨み、偽りの和平を画策するサラゴス側に寝返ってシャルル軍奇襲の計画を立てていた。
 偽りの和平が成立し、シャルルの軍はロランとその友人オリヴィエを殿軍として退却の途につく。だが、このときを狙っていたサラゴス王マルシルの大軍が背後から襲いかかる。ロランやオリヴィエは寡兵をもって奮戦するものの力尽き、危機を告げる角笛を吹き鳴らして死ぬ。
 角笛により急を知ったシャルルは引き返してマルシルと戦争に入り、七年ののちにサラゴスを滅ぼしてロランの仇をとる。裏切り者ガヌロンは決闘裁判により処刑される。

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