Au Bonheur des dames, 1883 |
ルーゴン・マッカール双書第11巻。産業化を遂げる19世紀後半のパリを生き生きと伝えた、ゾラの代表作のひとつ。この小説においてゾラはデパートの発展のなかに産業の進歩と生命力の増進を見出そうとしており、空想的社会主義(フーリエリスム)の影響が顕著である。双書では珍しく明るい雰囲気をもった作品でもある。 |
[あらすじ] 急速に興隆するデパート「ボヌール・デ・ダーム」で店員として働き始めた少女ドゥニーズは、大商業資本の発達と、それがもたらす産業構造や消費生活の変革を目の当たりにして圧倒される。試行錯誤しながらも「ボヌール・デ・ダーム」に順応していくドゥニーズに対し、やがて支配人オクターヴが好意を抱き始める。 |
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