L'Education sentimentale, 1869 |
1840年代のフランス社会を克明に描いたフローベールの代表的小説のひとつ。作家の自伝的要素を含むとされ、特に主人公フレデリックのアルヌー夫人に対する愛にはフローベール自身の経験が色濃く反映されていると言われる。1845年に初稿が書かれ、その24年後に決定稿が発表された。ロマン主義的な初稿と写実主義的な決定稿とでは、ほとんど別の作品とみなされている。 |
[あらすじ] 18歳の法律科学生フレデリック・モローは、たまたま知り合った出版社社長アルヌーの夫人に神秘的な恋心を抱く。フレデリックとアルヌー夫人は互いに愛し合いながらもその気持ちをはっきりと表現できず、相次ぐ政変のもと、時だけが無為に流れていった。 |
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